日本人は変? [経済]
さて、中国人は悪?という話をしたが、それは私のひとつの結論としておいて
おくとして、ひるがえって日本人は悪くないかと考えたとき、十分に悪であること
がすぐにわかる。
中国人が自国の国土を汚染してまでモノを作るのはなぜか?買う人がいるか
らだ。それも安く安く買い叩く奴が。農作物でも工業製品でも「中国で作れば安
くできる!」という馬鹿げた常識が定着している。これは、貧乏人を安い賃金で
こき使っているという単純な事実の結果だ。日本より安い賃金で働かせるという
事は、物価が安い事を言い分けにして、実は無意識にも中国人の人権を日本人
のそれより低く見ているということなのだ。相手を人として見ていれば、こき使わ
れる側がどんな行動に出るかは容易に想像出来るはず。つらい労働が毎日続
けば、手を抜くために禁止されている農薬も使うだろうし、安く生産するには工場
に浄化施設など作らないだろう。それを見て見ぬふりをしたり、そっちの問題だと
いって相手を責める事しかしてないのではないだろうか?
もともと企業努力で下げられるコストなど微々たるもののはずなのに「中国で
作れば安くできる!」などという反則を使ってコストダウンに成功した気になって
いる日本企業や商社が一体どれだけ…。そのうえ中国経済の上昇に伴う中国
での人件費の上昇に「次はインドで」などという話になっている。際限ない焼き畑
農業で環境を破壊し滅んだ古代文明となんら変わらぬ思考形態。日本企業や
商社もまた間違いなく悪だ。
企業が悪なら消費者は?私自身は?考えてみれば、いままでスーパーで
中国産の野菜などを散々買ってきた。国内の農業を圧迫することも辞さずに。
なぜか?やっぱり安いからだ。つまり安いというのはこういう事だったのだ。
値段が高いというのは品質の高さを保証してはくれないが、安いということは
品質の悪さを保証してくれる。「安かろう悪かろう」という言葉は、「1+1」は3
にはならないというのと同じくらい正しい。日本では流通革命以来、「安さは正
義!」、「お客様のため!」という誤った認識が定着してしまったが、限度を超
した安さ以上の巨悪はない。
コメント 0