仕事:世界は変だ:So-net blog
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標準作業手順書(SOP)が変?(その9) [仕事]

 ところで、今までロボットに対しては、人間の言葉を理解させようと
いう方向性で開発が進んできたように思う。実際、ドコモの「しゃべっ
てコンシェル」やアイフォンの「シリ」のように人間の言葉を機械が聞
き取る音声認識技術は一昔に比べて格段の進歩を見せている。この
ままなら、スターウォーズの執事ロボット「C-3PO」のように人間の言
葉を理解し敬語まで使うという、ヒトとロボットの関係が実現するだろ
う。

 しかし「ロジバン」が普及すれば、世界中の人間同士はおろか、ロボ
ットとも共通の言語を話すという未来が待っているかも知れない。

 もちろんプログラミング言語とは、機械の言葉ではない。01の羅列で
しかない機械語と人間の言葉との橋渡しをするものだ。論理性の低い人
間の言葉を論理性の高いプログラミング言語で記述することにより、01
の機械語に翻訳しやすくしている。

 だから「ロジバン」は機械の言葉ではないが、人間が機械の言葉に歩
み寄るという方向性になる。

 ヒトとロボットが主従関係ではなく、対等、平等な立場で共存する世界
が実現するかと思うとすごくは無いだろうか?

標準作業手順書(SOP)が変?(その8) [仕事]

 さっそくネット検索してみると、自作のプログラミング言語に取り
組む人も少なからずいるようだ。しかしその作り方を一から説明して
くれるサイトはなかなか見つからない。そんななか、偶然行き当たっ
たのが「ロジバン」だ。
 現在、ヒトの世界で実質的に世界共通語として使われているのはい
うまでもなく「英語」だが、特定の国の言葉を世界語として採用する
不公平感はもとより、既存の言語は全てそうだが特に「英語」には言
語としての欠点も多いと言われる。
 そこで、既存の言語の欠点を持たず、なにより論理性の高いまった
く新しい言語を開発しようという動きがあるそうだ。

 それが新造言語「ロジバン」。

 この「ロジバン」で私がもっとも興味をそそられる点は、その論理
性の高さゆえ、人間の言葉である「ロジバン」は、同時にプログラミ
ング言語としても使えるというのだ。つまり、この言葉で文章を書い
たものがそのままコンピュータプログラムになるというわけだ。

 SOP用にわざわざプログラミング言語を作らずともこの「ロジバ
ン」でマニュアルを記述すれば完璧なSOPが作れるじゃないか。

標準作業手順書(SOP)が変?(その7) [仕事]

 SOPをプログラムだととらえ直せば、写真や文章など必要ないか
も知れない。たとえば「a」液を容器「b」にシリンジ「c」を使って
「0.5」ミリリットル注入せよという場合、

  inject(a,b,c,0.5)

 と書くだけでよいとしたら。

 もしマニュアルをプログラムのように記述できたら…。

 どんな会社でも、人間の仕事はできることなら機械にさせたいはず
である。ならば、既存のどんなマニュアルよりも論理的なこのプログ
ラム式記述のマニュアルを作っておけば、将来的に機械化が容易にな
るはずだ。

 しかし本当のマニュアル作りにはモノの名称の統一が必要と書いた
が、こうなると、モノどころか動作をはじめあらゆる事の定義が必要
になる。

 それはもはや、オリジナルのプログラミング言語の創造だ。

 我が社独自のTDF言語とでも呼ぼう。全社員がこのTDF言語を学ぶこ
とにより、未経験の作業でもプログラム式マニュアルを正確に理解し
遂行することができる。夢のようだが不可能でもない。

 そこで知りたくなったのは、どんなものに定義が必要なのか?そも
そもプログラミング言語はどうやって作るのか?だ。

標準作業手順書(SOP)が変?(その6) [仕事]

 しかしとりあえず試しに「絵コンテ式マニュアル」の作成に取り組んで
みた。実際に作成してみるとやはり気づくことが色々ある。
 たとえば、作ったマニュアルの途中にもう少し詳しい説明をはさみたい
と考えた時、新たな説明部分を挿入してそれ以降をずらすのは案外面倒な
作業だ。また、道具や部屋の場所などのちょっとした変更があった場合の
書き換えも面倒だ。
 そこで絵コンテマニュアルは、作業の最少単位ごとに作るのが良いと考
えた。そうすれば、その小さな多数のマニュアルを連結することで、一つ
の仕事のマニュアルを作ることも可能になる。たとえば、「パソコンの起
動」のマニュアルを作っておけば、どの仕事のマニュアル作成でもそれを
共有すれば、無駄を省ける。
 ユニット化により作成効率を良くするというこの考え方はコンピュータ
プログラムではしごく日常的なものだ。この小さなユニットは、C言語なら
「関数」などと呼ぶ。

 コンピュータプログラム?

 真のマニュアルとは、何も知らない人でもそれを見ながら作業すれば、
誰でも出来るというものだ。マニュアルの指示通りに人間を動かす。

「それはすなわちコンピュータのプログラムと同じだ。」

 と思いついた。

標準作業手順書(SOP)が変?(その5) [仕事]

 しかし、真に正確な作業をするためには、なによりもまず、器具や道具
はもとよりあらゆる事物に対して全社で統一した名称を付ける事が先だと
気付いた。現状では、部門や人によって同じモノにたいして呼び名が違う
ことがままある。つまり何よりもまず、事物の名称の一覧表(テーブル)の
作成が基礎中の基礎ということだ。
 勿論、どうせ作るなら、棚卸しに便利なようにそのモノの写真をつけ、
設置や移動に便利なように使用電力や大きさ、修理や発注に便利なよ
うにメーカー連絡先などのデータもテーブルに含めるべきだろう。

 となると、やはり結局はTDFエンサイクロペディアの構築が遠回りの
ようでも王道だということだ。

標準作業手順書(SOP)が変?(その4) [仕事]

 しかしかとりあえず、ワードやエクセルといった紙に落とすイメージの
ものでのマニュアルのフォーマットはどうあるべきか?
 そのフォーマットとして、昭和のアニメ少年だった私がすぐに思い浮か
べたのが絵コンテだ。紙面の上から下への時系列で左半分には主要な
場面の「絵」。その右半分にはその「絵」が示す場面の「説明」を書き込
む形式だ。どんなストーリーも全てこの絵コンテをもとに創られているこ
とを考えると、同様にどんな仕事も絵コンテによって説明出来るのでは
と思ったのだ。しかも現代にはデジカメがあるので、実際の作業の写真
を「絵」に貼りつけることができる。

 他に他人に正確な説明をするものとしては科学論文がある。
「目的・概要」「器具・道具」「実験手順」「結果」「考察」「結語」「参考文献」
という順に記述するいわゆる論文形式だ。

 この「実験手順」の部分を「絵コンテ」にすれば完璧だろう。

標準作業手順書(SOP)が変?(その3) [仕事]

 ISO9000取得後も様々な査察や認定取得に対応する為、何度もSOPの
フォーマットが変更され、その度に書き直しを余儀なくされてきた。それ
はすなわちフォーマットの設計思想が前近代的かつ場当たり的であること
の表れであり、そうと知りつつ不毛な作業を強いられる多くの社員にとっ
ては精神的拷問以外の何ものでもなかった。

 去年さらにSOPを未経験者でも作業できるくらい詳細なマニュアルに
せよというフォーマット変更が行われたが、案の定そのフォーマットでは
不完全でとても現場のマニュアルとして使える代物ではなかった。

 そこで実用的なマニュアルとはどう作ればよいのかを真剣に考え始めた。
実作業の説明には動画が一番わかりやすいのは当然だが、動画の欠点は、
「紙に落とせない」という点。これは「現場で見ながらすることができな
い」、「文字で明記しないことにより要点がボケる」、「検索がしにくい」
ということ。

 「現場で見ながらすることができない」という点に関しては昔と違い、
iPadのようなデバイスが更に軽量で安価なものになれば問題なくなる
可能性はある。(くしくも先日のニュースでANAがフライトアテンダン
トのマニュアルをiPadに入れたと報じていた。)

標準作業手順書(SOP)が変?(その2) [仕事]

 我社でSOP作りが盛んになったきっかけは、ISO9000の取得だった。
その無意味さは、過去記事
http://zanki.blog.so-net.ne.jp/2005-11-28
に書いた。

 入社当初から、社内の知りたいことがなかなか探せないことにストレス
を感じていた私は、やっと普及し始めたインターネットのホームページ
に注目した。紙ベースでは「注釈」や「別紙参照」という効率の悪い情報
の追加方法であるのに対し、「リンク」というスマートな手段が使える
HTMLで、会社の全てが分かるデータベース、(仮に)TDFエンサイク
ロペディアなるものを構築することを思いつく。そしてHTMLを知らなく
とも簡単にホームページを作成できる「ページミル」という1万円程度の
ソフトを見つけ、さっそくTDFエンサイクロペディアの雛形を作ってフロッ
ピー(当時はUSBメモリのような大容量の記憶媒体は無かった)に収め、
改善提案として1998年に提出した。
 が、会社には理解されなかったのか何の反応もなくシカとされたかた
ちになっていた。

 その後にISO9000取得に向けてのSOP整備の指示が下ったため、TD
Fエンサイクロペディアさえ構築していれば、ISO9000などに迎合せずと
も必要な箇所だけプリントアウトして綴じればSOPよりよほど実用的
なマニュアルが簡単に作れるはずなのにという反感に近い感情を抱くこ
とになる。

標準作業手順書(SOP)が変?(その1) [仕事]

  基本的にブログには仕事の事は書きたくないと思っている。
次元の低い話だからだ。しかし生活の為には人生の時間の大半
を仕事に浪費せざるを得ない。自然、そこから立ち上がってくる
思考というのは少なくない。低次元のきっかけが、思いもよらず
仕事から離れた面白い思いに至ることもある。その一つが標準
作業手順書(SOP)をめぐる私の試行錯誤の経緯だ。

コナンの逆は変? [仕事]

仕事中に人気アニメ名探偵コナンの決まり文句がふと浮かんだ。
「見た目は子供、頭脳は大人、その名は名探偵コナン。」

オレって逆だな。

「見た目は大人、頭脳は子供。」

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